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ミナミヌマエビ

May 18th,2018
ベランダビオトープの掃除屋、ミナミヌマエビの飼育方法。

“ミナミヌマエビ”とは?

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ミナミヌマエビ

ミナミヌマエビは十脚目ヌマエビ科に分類されるエビの一種です。大きさは2cmから3cm程度の小型のエビで野生では主に西日本に生息します。体色は茶色や黒っぽい色で地味ですが、飼育や繁殖の容易さから水槽内の苔や餌の食べ残しを食べる掃除屋としてよく熱帯魚とともに飼育されています。

ミナミヌマエビ
ミナミヌマエビ

野生のミナミヌマエビは流れの緩やかな小川や用水路、池などの水草が多い所に生息します。ヌマエビの仲間の多くは“両側回遊型”のものが多く生まれると一度海へ下りますが、ミナミヌマエビは前述のように“陸封型”で一生を淡水で過ごします。このため、ダムなどの建設でせき止められた河川でも生息することができます。

ヌマエビの仲間の多くは“両側回遊型”で卵から孵化した時はプランクトンの状態で、海へ下り海か汽水域で成長してから再び川へ遡上します。幼生の成長には海水か汽水が必要になるため淡水のみでは繁殖ができません。

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基本情報

大きさ

大きさは最大で3cm程度です。メスがオスよりも大きく、メスが3cm前後、オスが2cm前後になります。

寿命

野生のミナミヌマエビの寿命は1年ほどと言われ、春から夏ごろに誕生して成長し、翌年に繁殖して死んでいきます。飼育下では2~3年生きる場合もあります。

遊泳層

主に低層部で生活しますが、苔を食べるために壁面や水草などにつかまって水面近くまで上がってくることも多いです。

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ベランダビオトープで飼育するメリット

ミナミヌマエビは苔や餌の食べ残り、死んでしまった生き物などを食べてくれるのでメダカとともにビオトープで飼育するのに最適です。

ベランダで生き物を飼育するベランダビオトープについてはこちら。
ベランダビオトープとは?

死んでしまったメダカを食べるミナミヌマエビ
死んでしまったメダカを食べるミナミヌマエビ
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ヤマトヌマエビ

ミナミヌマエビとともに水槽の掃除屋としてよく飼育されるエビにヤマトヌマエビがいます。形はよく似ていますがミナミヌマエビよりも大型で5cm程になります。食性はミナミヌマエビと同じで苔や餌の食べ残しを食べますが体が大きい分苔を食べる能力はヤマトヌマエビのほうが高いです。ヤマトヌマエビは両側回遊型なので淡水で繁殖できず飼育下で繁殖させるのは困難ですが、寿命は2~3年ほどで飼育下ではさらに長生きすることもあります。

ヤマトヌマエビ
水族館で飼育されているヤマトヌマエビ

飼育環境

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水槽・飼育容器

水量は1匹につき1Lほどあるといいと言われていますが、容易に増えることを考えると少し余裕のある大きさの方が良いでしょう。水から飛び出したりして脱走することがありますので蓋をするか水面から容器の縁まである程度高さがある方が良いです。

ミナミヌマエビにとって足場になりますし、水質も安定するので何らかの底床を敷いた方が良いでしょう。

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飼育水

ミナミヌマエビの飼育に適した水質はpH6.5~7程度といわれていますが、弱酸性~弱アルカリ性まで比較的幅広い水質に適応できるのでそれほど水質に神経質になる必要はありません。ただし、他のエビと同様水質の変化には敏感なので新たな飼育容器に入れる時や、水換えの時には急激に水質が変化しないように気を付ける必要があります。

pH”は水素イオン指数を表す記号で溶液の液性を表します。pHが7付近の時は中性で7より小さいと酸性、7より大きいとアルカリ性です。一般的な溶液はpH0~14で表されます。

水道水で飼育水を作る方法についてはこちら。
水道水で飼育水を作る~カルキ抜きの方法

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水温

ミナミヌマエビの飼育に適した水温は18~28°Cですが、実際は水面が凍りつくような低温から30°Cぐらいまでは耐えることができます。冬は水が全部凍ってしまうような環境でなければ大丈夫ですが、高温には少し弱いので飼育容器に直射日光が当たるようであれば注意が必要です。

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餌の種類

ミナミヌマエビは雑食性で苔や藻類、生き物の糞や死んでしまった生き物、餌の食べ残しなど何でも食べます。一番前の脚が小さな鋏になっていて鋏を使って餌を小さくちぎり、忙しく口に運ぶ動作を繰り返します。

人工の餌を与える場合は水にすぐ沈むタイプの人工餌を与えます。エビ専用の餌も販売されていますが他の観賞魚用の餌でも食べます。

基本的に生きた生き物を襲って食べることはありませんが、弱って死にそうな生き物を食べようとすることはあるようです。

人工餌に集まるミナミヌマエビ
人工餌に集まるミナミヌマエビ

餌の与え方

ベランダビオトープでは自然に苔が生えたり、植物の枯葉など餌になるものが多いので特に餌やりをする必要はありません。立ち上げたばかりのベランダビオトープだったり、飼育数が多かったりして餌が不足しているようであれば少量餌を与えます。与えた餌が何時間経っても残っているようであれば水を汚しますので取り除いてください。

その他

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繁殖

繁殖方法

飼育下での繁殖は容易で特に何も手を加えなくても勝手に繁殖し、稚エビが育っていきます。

死んでしまったメダカを食べるミナミヌマエビ
ミナミヌマエビの成体と稚エビ

繁殖シーズンは春から夏ごろで水温は20~25°C程が繁殖に適しています。メスは一度に多いと100個ほどの卵を産み、孵化するまで卵を抱えたまま過ごします。幼生期は卵の中で過ごし、孵化するとすでにエビの形をしています。卵は2週間から1か月ほどで孵化し、生まれたばかりの稚エビは肉眼で見つけるのは難しい大きさですが数週間すると小さなエビが苔を食べているのを見つけることができます。

親エビが放卵したまま死んでしまったり、親エビが脱皮して卵が離れてしまうと卵は孵化しません。抱卵しているミナミヌマエビがいる場合は水換えや別の飼育容器に移したりといったことによる水質や水温の変化に気を付ける必要があります。

ミナミヌマエビ
抱卵したミナミヌマエビ

稚エビはメダカなどの魚に食べられてしまうので混泳している場合は水草を多く植えるなどして隠れ場所を作る必要があります。

オスとメスの見分け方

オスとメスの見分け方は第一触覚と呼ばれる鼻先の4本の触角がオスの方が長いことと、メスは卵を抱えるために腹部が少し丸くなっているのに対してオスは直線的でスマートな体つきをしています。また、成熟したメスは発達した卵巣が透けて見えます。一般的にミナミヌマエビはオスよりもメスのほうが大きく、3cmを超える大きなミナミヌマエビはメスの場合が多いです。

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脱皮

ミナミヌマエビは甲殻類なので脱皮を繰り返して成長していきます。ミナミヌマエビを飼育している容器では脱皮した後の抜け殻を見かけることがあります。抜け殻はしばらくするとミナミヌマエビに食べられてなくなるので特に取り出したりする必要はありません。

ヤマトヌマエビ
ミナミヌマエビの抜け殻
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混泳

同種との混泳

特に問題はありません。

他の観賞魚との混泳

ミナミヌマエビは小さく、捕食されやすいのでミナミヌマエビよりも大きい魚や肉食性の強い魚との混泳はできません。捕食されなくてもあまり大きな魚と混泳させると物陰に隠れて出てこなくなります。

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その他の注意点

農薬などに注意

魚に比べてエビは農薬などの薬物に弱いです。新たに購入した水草をミナミヌマエビを飼育している容器に入れる場合その水草に農薬が付着していないか注意する必要があります。また、飼育容器の近くで殺虫剤を使用する時も注意が必要です。最悪の場合魚は大丈夫なのにエビだけが全滅するということになります。

採取について

用水路など身近なところにも生息している場合があるので自分で探しに行って採取することもできますが、肉食性が強いスジエビやテナガエビなども同じようなところに生息しているのでメダカなどを飼育している容器に新たに入れる場合は注意が必要です。

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