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タニシ

June 3rd,2018
ベランダビオトープの掃除屋であり、水質の浄化にも貢献してくれるタニシの飼育方法。

“タニシ”とは?

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タニシ

タニシは腹足綱原始紐舌目タニシ科に属する巻き貝の総称です。南米と南極を除き全世界の淡水域に生息し、日本にはマルタニシ、オオタニシ、ナガタニシ、ヒメタニシの4種が生息しています。田んぼや用水路、池などに生息する身近な存在です。

タニシ
タニシ

タニシの特徴はその食性の幅広さです。

  • 刈り取り食
    物の表面に生えた藻や苔を削り取るようにして食べます。
  • デトリタス食
    水の底に沈殿した生き物の排泄物や死んでしまった生き物を食べます。
  • 濾過摂食
    水中を漂うプランクトンや養分をエラで濾し取って食べます。

このような食性からビオトープや水槽でも苔取りや水質の改善を目的として掃除屋として飼育されることが多いです。

タニシは雌雄異体で卵が孵化するまで体内で守り、稚貝を直接産む卵胎性という繁殖形態を取ります。なので飼育しているといつの間にか小さなタニシの稚貝が飼育容器の中にいるということも多いです。

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基本情報

大きさ

アクアリウムやビオトープなどでよく飼育されるヒメタニシはタニシの中でも小型で最大3.5cm程です。比較的大型のオオタニシは6.5cm程になります。

寿命

タニシは2年から長いと4年ほど生きます。

遊泳層

飼育容器の底や側面、水草などにくっついて生活します。

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それ本当にタニシ?“スネール”とタニシ

インターネット上には「いつの間にかタニシがいた」「水槽にタニシが自然発生した」「タニシが卵を産んだ」などという投稿がよく見られますがよく調べるとこれらは“スネール”と呼ばれるという生き物であることがわかります。

アクアリウム界隈では意図せず水槽に持ち込まれる巻貝のことを“スネール”と呼んでいます。サカマキガイやモノアラガイがその代表例ですが、見慣れない人はそれらの貝をタニシと勘違いしてしまうこともあります。

タニシとスネールの見分け方などスネールについて詳しくはこちら。
招かれざるものたち~スネール編

タニシとモノアラガイ
タニシとモノアラガイ
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ジャンボタニシ

ペットショップなどで見かけることのある“ジャンボタニシ”は“タニシ”と名がついていますが本来はスクミリンゴガイと呼ばれる外来種の巻貝です。特徴的な鮮やかなピンク色の卵の塊を植物や用水路の壁面などの水面から離れたところに産み付けることで知られています。

繁殖力が強く作物を食い荒らすことで問題となっており、要注意外来生物に指定されています。飼育下でも水草などを食害しますので注意が必要です。

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ベランダビオトープで飼育するメリット

苔や餌の食べ残しなどを食べ、濾過摂食で水中に浮遊する養分なども摂食して水質浄化にも役立つタニシはベランダビオトープでメダカとともに飼育するのにおすすめの生き物です。

ベランダで生き物を飼育するベランダビオトープについてはこちら。
ベランダビオトープとは?

苔を食べるタニシ
ビオトープに生えた苔を食べるタニシ

屋内の水槽では苔取りに石巻貝やフネアマガイが飼育されることが多いですが、屋外にあるビオトープではタニシが最適です。これらの巻貝に比べて苔取りの能力は少し劣りますが濾過摂食によって水中を浮遊するアオコなどもを食べてくれるのでアオコの発生しやすいビオトープではとても重宝されます。一方で植物性プランクトンが多く含むグリーンウォーターを作りたい場合は水を透明にしてしまうのでタニシを入れるのはお勧めしません。

飼育環境

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水槽・飼育容器

脱走することがありますので蓋をするか水面から容器の縁まである程度高さがある方が良いです。

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飼育水

タニシの飼育に適した水質はph5~9程度、弱酸性から弱アルカリ性まで比較的幅広い水質に適応します。汚れた水が流れ込む用水路などでも生息していることがあるのでそれほど水質に気を使う必要はありませんが、弱アルカリ性の方が繁殖と成長は活発になります。また、多くの貝類と同様あまり酸性に傾きすぎると貝殻が溶け出して死んでしまいます。

pH”は水素イオン指数を表す記号で溶液の液性を表します。pHが7付近の時は中性で7より小さいと酸性、7より大きいとアルカリ性です。一般的な溶液はpH0~14で表されます。

水道水で飼育水を作る方法についてはこちら。
水道水で飼育水を作る~カルキ抜きの方法

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水温

タニシの飼育に適した水温は18~28°Cぐらいですが、実際は水面が凍りつくような0°C近い低温から30°Cぐらいまで耐えることができます。

ただし、10°Cを切ると土の中に潜り動かなくなる冬眠状態になります。暖かくなるとまた動き出しますので死んでしまったと思って簡単に捨ててしまわないよう気をつけてください。

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自然に生えた苔や藻、魚などと一緒に飼育していればそれらの餌の食べ残しや排泄物を食べますので特別餌を与える必要はありません。

タニシは大食漢なので立ち上げたばかりのきれいな飼育容器や飼育数が多い場合は餌が不足する可能性があります。タニシに食べても良い水草を入れるか、魚用の人工餌を与えるのも良いでしょう。

その他

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繁殖

繁殖方法

オスとメスがいれば何もしなくても繁殖します。野生のタニシの繁殖期は6月から8月ごろと言われています。水温が20°Cを越えると繁殖しはじめ、25°C前後でもっとも活発になります。卵を産まないので突然小さなタニシが飼育容器内に現れることが多いです。タニシの稚貝は5mm程の大きさで親タニシと変わらない形をしています。

オスとメスの見分け方

タニシのオスとメスの違いは触角でメスは左右ともほぼまっすぐですが、オスのタニシは右の触角が生殖器として使われるのでカールしています。

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混泳

同種との混泳

問題ありません。

他の観賞魚との混泳

コイやフナなど比較的大きな魚はタニシを食べてしまうことがあります。

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その他の注意点

採取について

大抵の熱帯魚店に行けばタニシは販売されていますが、用水路や田んぼなど身近な場所に生息しているので野生のタニシを採取することもできます。ただし、いくつか気をつけなければいけないことがあります。

一つは、採取した巻貝が本当にタニシなのかということ。前述したようなスネールやジャンボタニシをタニシだと思って飼育容器に入れると大繁殖したり水草や植物を食べ尽くしてしまったりしてまう可能性があります。

もう一つは予期せぬ病気や寄生虫を持っている可能性があるということ。もちろん購入したタニシが絶対持っていることがないかといえばそうではありませんが、野生のタニシを採取する方が病気や寄生虫を飼育容器に持ち込んでしまう可能性は高いです。

タニシを他の巻貝と見分ける自信がなかったり、飼育容器に導入する時にトリートメントをしたりするのが面倒という人は購入した方が良いでしょう。

田んぼは私有地なので勝手に入ることがないようにしてください。

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